兵隊さんたちの規則正しい行進を見送った後、
エル・グレコの傑作絵画を蔵するサント・トメ教会に行こう!と思ったけれど、あいにくのお昼休み中。
足の向く方向にブラブラ歩いていると、教会の近くに
エル・グレコの家を発見。
この
エル・グレコ、日本風に姓名を並べると
「グレコ」家の
「エル」さんと思いがちですが、実はこの人はギリシャ領クレタ島出身のギリシャ人で本名はドメニコス・テオトコプーロスといういかにもギリシャ風の名前。人名のように扱われている「El Greco」だけれど、
スペイン語ではElは英語の「THE」と同じくその・とかあの・とかひとつの・という意味の前置詞、「Greco」はギリシャ人という意味。本名がややこしくて、「ギリシャ人」なんていう端的な通称が生まれたのかな?
外国語だからこじゃれた通称みたいな気がするけど、他人から名前じゃなくて「ギリシャ人!」なんて呼びかけられるのはちょっと違和感があるような気もする・・・。その「Theギリシャ人」、
エル・グレコは1577年に
トレドに移住し、亡くなるまでの37年間を過ごした家はその後
長―――い間廃墟になっていたらしく。その一帯をとある奇特な公爵が、1906年にグレコ在住当時の様子に改築してしてくれたものとのこと。1614年から1906年まで放置された建物をよくぞ改築したものだなあ。。。
エル・グレコは亡くなったあと、気の毒にずーっと評価されていなくて、19世紀に入ってから再評価を受けたらしい。「
トレドに
『あの』グレコが住んでいた家がある、と知った公爵がたまたま好事家だったんだろうな。
300年以上前のおうちが再建されるのも、
石の文化・ヨーロッパならではのエピソードだわ。グレコの家もお昼休み中だったので外観を眺めるだけでスルーし、そのお隣の、
「歩き方」では★★、と星2つのそこそこの見どころとランキングされているトランシト教会もお昼休み中。
ただでさえお祭りで観光客が多い日なのに、見どころの施設がことごとくお昼休み中なので、私以外の観光客も結構手持ち無沙汰のようで、
トレドの狭い坂道で大柄な外人観光客と何度もすれ違う。
強烈な直射日光をものともせず、巨大なバックパックを背負ったままのしのしと町を闊歩する白人たちに
肉食人種の底力を垣間見つつ、
体力に自信のない(?)草食人種はタホ川を渡って吹いてくる風が涼しい公園でひとやすみといきますか。
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