翌朝。
通りに面した大きな窓からは道路を走る車の音がひっきりなしに聞こえてくる。
ああここはナザレじゃないのだなあ。。。波の音が懐かしい・・・と思いつつ身支度を整えて(
ナザレにいる時はくたびれたTシャツと短パンで普通に外出できたけれどコインブラではそうもいかない。面倒だなあ)
モンデゴ川沿いを散歩してみた。
川沿いの道と
モンデゴ川の川面とは高さに差があり、道から川面まで降りていけるような階段が何箇所も作られている。
いくらキレイな水でも川の水を汲んで飲み水にするわけはないだろうし、何に使う階段かな?と思っていると、大きなカゴに洗濯物を入れたセニョーラ(おばさん)がスタスタと階段を降りて行き、
モンデゴ川でお洗濯を始めた。こんな都会で予想もしなかった風景が見られた。
気分はガンジス川だ。別の階段にはセニョール(おじさん)が腰を掛け、一人で
釣りを楽しんでいる。ゆったりした流れに釣り糸を垂れ、のんびりとタバコを吸っているセニョールは
「魚なんて釣れても釣れなくてもいい」と思っているみたい。釣竿の先には目もくれず、
モンデゴ川の対岸(イネスが住んでいた
『涙の館』が建っている方)を見つめている。
どんな魚が釣れるのか気になったので私も階段の途中まで降りて行き、セニョール以上に気をつけて釣り糸の様子を見始めて20〜30分後。
釣竿の先が何度か川面スレスレまで引っ張られ、セニョールが釣竿を引くと・・・
30センチくらいの川魚が釣れた!わあ大物!セニョールすごーい!!と心で拍手しようした時、セニョールの手が滑ったのか、魚がしっかり釣り針をくわえていなかったのか、
釣り上げた魚はぽちゃんとモンデゴ川に落ちてしまった・・・。セニョールは特に悔しがる風もなく、何事もなかったかのように、再び川面に釣り糸を垂れ、対岸を見つめている。
釣りって、優雅な時間の過ごし方だなあ・・・。
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