トルヒーリョの町の高台にある
「城」は、元々この地方を征圧していた
イスラム教徒がキリスト教徒の攻撃に備えるために10世紀頃に建てたもの。
いかに
イスラム建築とはいえ、城塞なので
アルハンブラ宮殿のような麗しいイスラム彫刻はのぞむべくもなく
・・・城門の馬蹄形のアーチを見て
「ああイスラム教徒が建てたものなんだなあ」と実感するくらいのもの。
でも何かしら心にひっかかるものがあるなあ、と旅の記憶をたどってみた。
馬蹄形馬蹄形。
馬蹄形のアーチをもつ城壁・・・一番最初に見たのは、たしかポーランドのクラクフ。アウシュビッツやビルケナウの収容所跡の印象がものすごく強くて、あの時は特に感慨もなかったけれど、ポーランドからここまでの距離を考えると驚かずにはいられない。
ヨーロッパの南端から、
遥かに遠い東欧にまで勢力圏が広がっていたなんて!イスラム帝国の勢力の届く範囲がいかに広大だったかということを実感しつつ、廃墟となった城から、
トルヒーリョの町、そして地平線まで続く荒野をしばし見下ろしていた。
遠い昔、
イスラム教徒から奪還した自分たちの国土をこの高台から見下ろし、
川の流れに乗るかのように更に西へ西へと進出し、ついにまだ見ぬ新大陸に向けて大西洋を渡ったコンキスタドーレス(征服するものたち)になった自分を心ゆくまで想像して楽しんだ後、
トルヒーリョの町に戻る。
この小さな町にも
パラドール(スペイン国営ホテル)があり、しかも町のセントロ(中心地)からは徒歩5分という立地のよさらしい。
これはもちろん見学しに行かねばなりますまい!石造りのアーチ(ここのアーチは馬蹄形ではない)を抜けると、1984年(意外と最近)まで現役の「サンタ・クララ修道院」として使われていた建物を転用したパラドール本体。
もともと
トルヒーリョ自体が物静かで穏やかな町なのに、パラドールの中にある白壁のレストランは更に静かで、
のんびり読書でもしたくなるような雰囲気。
みるからに節約旅行者風で、しかも中途半端な時間に入店し、テーブルで何通も絵葉書を書いたり「歩き方」を読んだりして長居する私にもお店の人はすごく親切にしてくれた。
いいパラドールだなあ。
いつかお金持ちになったらきっと泊まりにこよう!
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